BitTorrentについて
サンフランシスコを拠点とするRainberry, Inc.は、インターネット経由でデータの配布や大容量ファイルの転送を行うための最大の分散型P2P通信プロトコルの開発を担っている企業です。BitTorrentプロトコルの登場により、ファイル共有の世界は一変しました。個人ユーザーも組織も、大量のデータを転送する際に、より高速にダウンロードできるようになったのです。BitTorrentが登場する以前は、集中型サーバーまたは単一ユーザー(ピア)からファイルをダウンロードする仕組みだったため、ダウンロード速度の低下が生じていました。BitTorrentは、多数のユーザー間でのファイルのダウンロードとアップロードを可能にすることで、この仕組みによる制限からの解放を目指したプロトコルです。何百万人ものユーザーが、ファイルのダウンロードや共有にBitTorrentプロトコルを利用し始め、企業もデータを効率的に配布するためにこのプロトコルを使い始めました。現在、BitTorrentはインターネットトラフィックのかなりの割合を占める通信プロトコルとなっています。また、最大のピアツーピアネットワークであるのみならず、Web3の基盤であり、インターネット最大級のグローバルコミュニティとなっています。これはテクノロジーの適応力がかつてないほど高まり、堅牢になっていることの証明です。そして今、その仕組みはブロックチェーンの力により、後押しされています。
現在Rainberry, Inc.は、幅広く使われているWindows、Mac、Android用トレント ダウンロードクライアントを提供する2つのブランド、BitTorrent (https://www.bittorrent.com) とµTorrent (https://www.utorrent.com)のプロダクトを開発しています。これらのアプリケーションは、これまでに20億回以上ダウンロードされています。さらに2019年の夏には、BitTorrent Speedのリリースによりブロックチェーン技術が導入されました。これにより、BitTorrentのエコシステムにおけるユーティリティトークン、BitTorrent Token(BTT)の使用が可能になりました。BitTorrent Speedは、ダウンロード速度を加速し、BitTorrentプロトコル全体の健全性を向上させるために、他のユーザーに対してトークンを自動入札します。これはBitTorrentのエコシステムにブロックチェーンを実装する初の試みであり、ブロックチェーンを大規模に導入する最初のユースケースの一つでした。
現在同社は、エクスペリエンスを大幅に簡素化し、トレントのストリーミングとダウンロードをこれまで以上に簡単にする次世代のトレントプロダクトの開発に取り組んでいます。また、ダウンロード速度を上げるためBTTをどのように使用するかをユーザーがもっと詳細に管理できるようにするなど、BitTorrent Speedの機能強化にも継続的に取り組んでいます。BitTorrentプロトコルとBTTの両方を活用するその他の取り組みも進展中です。BitTorrentファイルシステム(BTFS)は、完全に分散したファイルストレージ システムへの道を開きます。BTFSにより、一極集中型プラットフォームから解放された分散型のファイルストレージが実現します。BTTとトロンブロックチェーンを活用することで、「貸し主」はハードドライブのスペースを貸し出してBTTを受け取り、「借り主」はBTTを使用して分散したストレージスペースを購入することができます。
Rainberry, Inc.は、次世代のライブストリーミング技術を開発することで、分散型プロトコルのユースケースを急速に拡大しようとしています。一極集中型のプラットフォームを必要としない、コンテンツ作成者とそのオーディエンスを直接つなぐ堅牢でグローバルなP2Pネットワークを活用したこの技術は、ライブストリーミング業界の構図を変化させていくことでしょう。